ずっと一緒だよ…
「私はマーチに


出逢えて


良かったのかな?


マーチは


幸せだったのかな…?





私は


最低な事してたんだね…。」







「見てごらん?


みほ、マーチの顔。」









その顔は少し





微笑んでいるように



見えた。









そして…



私は



マーチがゆっくり



休めるように



大きな


ダンボールの箱に



クシャクシャにした




沢山の新聞紙を詰めて



赤いボールと一緒に



…そっと



入れて上げました。











「お母さん。


誰かが死んだら


雨が降るって言うでしょ?


どうしてマーチの時は


降らないの?」







「そうだね。


…きっと


みほに出逢えて


幸せだったからじゃないかな。


みほでなく


他の人に飼われてたら


大雨だったかも知れないね。



もう、思い残す事が


マーチには


なかったからじゃない?」









「マーチ。



天国でゆっくり


休んでね。




私の初めての


友達になってくれて






ありがとう。




…そして…







さよなら…。」






そう言って



私は



ダンボールの



蓋を閉めた…。
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