百物語
┣16本目 山登り
怖いですね。
私も出来れば夢であって欲しいです。
では、私の不思議な話を。
私は山登りが趣味でよく行ってるんですよ。
ついこの間も、富士山に行ってきて今は有料化に向けての試験期限だったので多くはないですが資金も貢献してきました。
…って、それはいいんですがね。
あれは1年前くらいに実家の近くにある秘境と言われる…なんだかパワースポットとか霊山とか…はたまた精霊の住む山とか言われている険しい山に行ってきたんですよ。
その時は1人で行ったんですが流石秘境…。
人は全然居なかったんですね。
登山ルートを地元の人に確認していざその山へ!と登って行ったわけです。
暫くして…きちんと地図を見てきた筈なんですが登山ルートをそれてしまったみたいで…。
道がわからなくなってしまったんですね。
遭難ってやつです。
私は慌てて元来た道を戻ったのですが時すでに遅しで…。
とても一人では帰れなくなってしまったのです。
もちろん携帯電話も繋がらなかったですし、コンパスも狂ってしまったみたいで…。
私は途方に暮れてしまいました。
その内、夜になってしまったのですが、夜の山は流石に恐ろしく、熊にでもあったら命はないので水辺の大きな木下に私がギリギリ入れるような穴があったので「すみませんが、一晩お邪魔させて頂きます」とそこに入りました。
私は山には神様が居ると思っているので…いつも感謝しながら上っていました。
また暫くして一日中歩いた疲労からか知らないうちに眠ってしまったのです。
どれくらい経ったでしょうか…。
声が聞こえた気がして起きてみるとそこには7~8くらいの双子の男の子と女の子が立っていました。
「おねーちゃん」
「おねーちゃんどーしてここにいるの?」
そう聞かれて私は素直に答えました。
「こんばんは。お姉さんねー、ちょっと道がわからなくなってしまって…」
そこまで来てハッとしました。
なんで、こんなところにこんな小さな子どもが居るんだろう?
そう思ってから「もしかして、近くにキャンプ場とかがあるのかもしれない」と思いました。
「ねぇ、あなたたちはどこから来たの?お父さんとお母さんはいるの?」
そう聞くと双子は笑いながら答えてくれました。
「うん、私たちねー」
「この先の場所からきたんだー。」
「お父さんとお母さんはねー」
「もっと上の方にいるんだー」
「おねーちゃんは?迷子なんだよね?」
息ピッタリで答える双子に感心しながら私は「そうなんだ。近くかな?お姉さんは、迷子になってたんだけど…道を教えてもらってもいいかな?」と言いました。
すると双子は快く「うん!いいよー!」とかわいい笑顔でいってくれたんですよ。
「ありがとう!じゃあ、よろしくお願いします」
こうして不思議な双子ちゃんに着いていくことになったのです。
険しい山道でしたが、二人はそんなの関係ないとばかりにどんどん真っ暗な道を進んでいきました。
今考えると変なんですよね。
いくらなんでも、懐中電灯を使っても一寸先は闇と言う場所をどんどんと…それも明かりもなくなんだか歩いているというよりもスゥ…と進んでいく様が。
でも、あのときの私には安堵と疲労しかなかったのでその時は気にも止めませんでした。
それから、しばらくたって「もうすぐだよー!」
「頑張っておねーちゃん!」
の声が聞こえました。
「ありがとう…あっ!」
私はこの可愛い双子に少しでもいっぱいお礼がしたくてポケットにいれておいたキャンディをゴソゴソと取り出しました。
「ねぇ、君たち」
私の声に振り向く双子ちゃん。
「キャンディ持っているんだけど…食べない?道案内をしてくれたお礼に」
私がそう言ってキャンディを持っていた右手を差し出すと二人はきょとんとしたもののすぐ笑顔で「ありがとう!」と私のそばに来ました。
「じゃあ、ゴミは山に捨ててはいけないから今口にいれちゃって私にゴミを頂戴」
そう言うと二人は何故か驚いたような顔をして…でも、嬉しそうにまたお礼を言ってきました。
また歩き出しました。
そして、空がだんだんと明るくなってきたなか「あそこだよ!」
「あそこにいけば大丈夫だよ」の声が聞こえてきました。
「ありがとう!」
一晩中歩き続けたので疲労感はありましたが、ラストスパートをかけて双子ちゃんが待っているところまで登りきりました。
その時でした。
「もう大丈夫だからね」
「山を大切にしてくれてありがとう」
と聞こえました。
そして、何度か朝日の眩しさで目を瞬くとなんとそこは登山口でした。
私は安心したのもあり大きなため息をついたあとに後ろを振り返ってお礼を言おうとしました。
しかし、双子ちゃんは何処にも居ませんでした。
いくら探しても見つからなかったので、とりあえず近くのとっていた民宿で一休みしてからあの双子ちゃんにもう一度お礼を言おうと昼過ぎの太陽の目を細目ながら地元の人に近くにあるキャンプ場やバーベキュー場の場所を聞きました。
そこで驚きました。
だって、そんなものここらへんにあるわけねぇべと笑われてしまったからです。
そこで、この不思議な体験を民宿のおばさんに話してみると「山の精霊が山を大切にしてくれる貴女を助けてくれたのかもね」と言ってきました。
今でも昨日のことのようなこの不思議な体験をしてから尚更山が好きになりました。
怖くはありませんが、私の不思議な話です。
皆さんも是非山を大切にして、山登りをしてみてください。
--フッ シュポ
私も出来れば夢であって欲しいです。
では、私の不思議な話を。
私は山登りが趣味でよく行ってるんですよ。
ついこの間も、富士山に行ってきて今は有料化に向けての試験期限だったので多くはないですが資金も貢献してきました。
…って、それはいいんですがね。
あれは1年前くらいに実家の近くにある秘境と言われる…なんだかパワースポットとか霊山とか…はたまた精霊の住む山とか言われている険しい山に行ってきたんですよ。
その時は1人で行ったんですが流石秘境…。
人は全然居なかったんですね。
登山ルートを地元の人に確認していざその山へ!と登って行ったわけです。
暫くして…きちんと地図を見てきた筈なんですが登山ルートをそれてしまったみたいで…。
道がわからなくなってしまったんですね。
遭難ってやつです。
私は慌てて元来た道を戻ったのですが時すでに遅しで…。
とても一人では帰れなくなってしまったのです。
もちろん携帯電話も繋がらなかったですし、コンパスも狂ってしまったみたいで…。
私は途方に暮れてしまいました。
その内、夜になってしまったのですが、夜の山は流石に恐ろしく、熊にでもあったら命はないので水辺の大きな木下に私がギリギリ入れるような穴があったので「すみませんが、一晩お邪魔させて頂きます」とそこに入りました。
私は山には神様が居ると思っているので…いつも感謝しながら上っていました。
また暫くして一日中歩いた疲労からか知らないうちに眠ってしまったのです。
どれくらい経ったでしょうか…。
声が聞こえた気がして起きてみるとそこには7~8くらいの双子の男の子と女の子が立っていました。
「おねーちゃん」
「おねーちゃんどーしてここにいるの?」
そう聞かれて私は素直に答えました。
「こんばんは。お姉さんねー、ちょっと道がわからなくなってしまって…」
そこまで来てハッとしました。
なんで、こんなところにこんな小さな子どもが居るんだろう?
そう思ってから「もしかして、近くにキャンプ場とかがあるのかもしれない」と思いました。
「ねぇ、あなたたちはどこから来たの?お父さんとお母さんはいるの?」
そう聞くと双子は笑いながら答えてくれました。
「うん、私たちねー」
「この先の場所からきたんだー。」
「お父さんとお母さんはねー」
「もっと上の方にいるんだー」
「おねーちゃんは?迷子なんだよね?」
息ピッタリで答える双子に感心しながら私は「そうなんだ。近くかな?お姉さんは、迷子になってたんだけど…道を教えてもらってもいいかな?」と言いました。
すると双子は快く「うん!いいよー!」とかわいい笑顔でいってくれたんですよ。
「ありがとう!じゃあ、よろしくお願いします」
こうして不思議な双子ちゃんに着いていくことになったのです。
険しい山道でしたが、二人はそんなの関係ないとばかりにどんどん真っ暗な道を進んでいきました。
今考えると変なんですよね。
いくらなんでも、懐中電灯を使っても一寸先は闇と言う場所をどんどんと…それも明かりもなくなんだか歩いているというよりもスゥ…と進んでいく様が。
でも、あのときの私には安堵と疲労しかなかったのでその時は気にも止めませんでした。
それから、しばらくたって「もうすぐだよー!」
「頑張っておねーちゃん!」
の声が聞こえました。
「ありがとう…あっ!」
私はこの可愛い双子に少しでもいっぱいお礼がしたくてポケットにいれておいたキャンディをゴソゴソと取り出しました。
「ねぇ、君たち」
私の声に振り向く双子ちゃん。
「キャンディ持っているんだけど…食べない?道案内をしてくれたお礼に」
私がそう言ってキャンディを持っていた右手を差し出すと二人はきょとんとしたもののすぐ笑顔で「ありがとう!」と私のそばに来ました。
「じゃあ、ゴミは山に捨ててはいけないから今口にいれちゃって私にゴミを頂戴」
そう言うと二人は何故か驚いたような顔をして…でも、嬉しそうにまたお礼を言ってきました。
また歩き出しました。
そして、空がだんだんと明るくなってきたなか「あそこだよ!」
「あそこにいけば大丈夫だよ」の声が聞こえてきました。
「ありがとう!」
一晩中歩き続けたので疲労感はありましたが、ラストスパートをかけて双子ちゃんが待っているところまで登りきりました。
その時でした。
「もう大丈夫だからね」
「山を大切にしてくれてありがとう」
と聞こえました。
そして、何度か朝日の眩しさで目を瞬くとなんとそこは登山口でした。
私は安心したのもあり大きなため息をついたあとに後ろを振り返ってお礼を言おうとしました。
しかし、双子ちゃんは何処にも居ませんでした。
いくら探しても見つからなかったので、とりあえず近くのとっていた民宿で一休みしてからあの双子ちゃんにもう一度お礼を言おうと昼過ぎの太陽の目を細目ながら地元の人に近くにあるキャンプ場やバーベキュー場の場所を聞きました。
そこで驚きました。
だって、そんなものここらへんにあるわけねぇべと笑われてしまったからです。
そこで、この不思議な体験を民宿のおばさんに話してみると「山の精霊が山を大切にしてくれる貴女を助けてくれたのかもね」と言ってきました。
今でも昨日のことのようなこの不思議な体験をしてから尚更山が好きになりました。
怖くはありませんが、私の不思議な話です。
皆さんも是非山を大切にして、山登りをしてみてください。
--フッ シュポ