百物語
┣3本目 コインロッカー
不思議な話ですね。
じゃあ、今度は僕が話ます。
僕のも都市伝説です。
ある日、若いカップルが子どもを身籠ってしまいました。
もちろん、2人は育てられません。
経済力も育てる自信もありません。
しかし、施設にも預けられず2人が出した結論は……駅前のコインロッカーの中に赤ちゃんを入れる事でした。
“駅前なら誰かが拾ってくれる”
そう思って。
そして、寝ている間にロッカーに入れました。
赤ちゃんは、暗く狭いロッカーの中に閉じ込められてしまいました。
そして、2人はそそくさとその場から立ち去りました。
――数時間後
―ギ―ア――
―オギ――ア―
コインロッカーの近くから微かな声がします。
しかし、誰も気付きません。
更に何時間か経った頃に、コインロッカーを使おうとした人がやっとその声が届き助け出しましたが、赤ちゃんは衰弱死してしまいました。
―――そして、数年後
あの若かったカップルは結婚をし、奥さんのお腹には赤ちゃんが居ました。
そして、たまたまあのコインロッカーの側を通りました。
すると、そこに泣きながら座り込む5歳児くらいの男の子がいました。
夫婦は迷子かと思い、その子に話し掛けました。
――「どうしたんだい?」
―「ヒック…あのね…パパとママに置いていかれたの……」
両手で顔を覆っている為、表情は分かりませんが涙を流す子どもに夫婦は同情しました。
――「それは酷いね。一体、どんな親だい?」
夫がそう言うと今まで顔を覆っていた男の子がいきなり顔を上げて言いました。
――「…オマエダッ!!」
――いやぁ、怖いですよねぇ。
子どもは大切にすべきですね。
――フッ シュポ
じゃあ、今度は僕が話ます。
僕のも都市伝説です。
ある日、若いカップルが子どもを身籠ってしまいました。
もちろん、2人は育てられません。
経済力も育てる自信もありません。
しかし、施設にも預けられず2人が出した結論は……駅前のコインロッカーの中に赤ちゃんを入れる事でした。
“駅前なら誰かが拾ってくれる”
そう思って。
そして、寝ている間にロッカーに入れました。
赤ちゃんは、暗く狭いロッカーの中に閉じ込められてしまいました。
そして、2人はそそくさとその場から立ち去りました。
――数時間後
―ギ―ア――
―オギ――ア―
コインロッカーの近くから微かな声がします。
しかし、誰も気付きません。
更に何時間か経った頃に、コインロッカーを使おうとした人がやっとその声が届き助け出しましたが、赤ちゃんは衰弱死してしまいました。
―――そして、数年後
あの若かったカップルは結婚をし、奥さんのお腹には赤ちゃんが居ました。
そして、たまたまあのコインロッカーの側を通りました。
すると、そこに泣きながら座り込む5歳児くらいの男の子がいました。
夫婦は迷子かと思い、その子に話し掛けました。
――「どうしたんだい?」
―「ヒック…あのね…パパとママに置いていかれたの……」
両手で顔を覆っている為、表情は分かりませんが涙を流す子どもに夫婦は同情しました。
――「それは酷いね。一体、どんな親だい?」
夫がそう言うと今まで顔を覆っていた男の子がいきなり顔を上げて言いました。
――「…オマエダッ!!」
――いやぁ、怖いですよねぇ。
子どもは大切にすべきですね。
――フッ シュポ