ぼくらの七夕大作戦!
お姉ちゃんはぼくの足ににロープを結びつけて言った。

「たいが。あんた、むこうまで泳いで」
「え!? できないもん」

「わたしは熱があるから、川には入れないの。一生懸命すれば大丈夫。ちゃんと教えるから」

お姉ちゃんの目はプール熱のせいでまっかっか。声もガラガラしている。しかたなくぼくは、ぱんついっちょうになって天の川に入ってみた。

光る水の中で、たくさんのお星様がうかんだりしずんだりしている。

「地面をおもいっきりけって!せーの!そうそう…もっと足で水をけって!腕で水をかきわけて!」

ぼくはえいっと目をあけた。目に水がはいってしぱしぱするけどいたくはない。だいじょうぶだ。

おりひめさんめざして、まっすぐまっすぐ。
「がんばれ!がんばれ!」
お姉ちゃんとひこぼしさんの声がきこえる。

さわぎをきいて、月のうさぎさんやかぐや姫、ナメックせいじんにサイヤ人、ケロポンせいじんやウルトラマン、きゅうかちゅうのサンタクロースとトナカイなんかも集まってきた。

「がんばれがんばれ!」

「ひこぼしとおりひめが会えなかったら、短冊にかいたおれたちのねがいがかなわないよ!」

「じょうずじょうず!そのまままっすぐ!シュワッチ!」

「あともうすこしだ。がんばれ!」


みんなが応援してくれてる。体のしんから力がわいてきた!
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