鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》
「やだ、やめてよ。よろしくだなんて。
今日もいつもみたいにガールズトークで盛り上がっちゃおうね」
「…うん……」
……うへぇ……。
デタよ、ガールズトーク…。
……ワタシヲ……ココカラ…
ダレカ、ツレダシテ…。
ピンコーン。
『三番ドックに10t車、入庫します』
げんなりする暇もなく、商品が入ってきた。
「はぁい。今開けます」
尾木は構内無線機にそう告げると、私の手をグッと掴んだ。
「菜々子ちゃん、行くわよ。
早く、防寒ジャンパー着て」