鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》
「なっ!!何も、そんな事は…!」
慌てて否定する。
「あれ?
結局、私もお願い、ってオチじゃないのか?」
「ち、ちがっ…」
もう…!
余計な話をするんじゃなかった。
私が言いたいのは、尾木が仕事もしないで的外れな話ばかりしていて、大変だったという事なのだ。
……あれ。
私、何かを忘れている…?
「ママ!!ご飯、まだ?
お腹空いたよ」
ふと見ると空腹の息子達と、犬と、猫が、
今か今かと、私を見ながら並んでご飯を待っている。
する事しないで、喋ってばかり。
…私も…、本当はあまり有子と変わらないタイプの人間なのかもな。
だけど、的外れなところは同じかも知れないが、私は決して相手が嫌がる話はしないぞ。
………たぶん。