鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》

…という事は…、逆もあり得るか…?

…機嫌がいいヤツが一人いると
…皆も機嫌が良くなる…?


……試してみるか?


クルリと皆を振り返る。

私を唖然と見ていた皆が、ビクリ、とする。


私は気持ち悪いほどに、笑顔を作った。

ニコニコしながら、言う。

「もう。今日は皆、どうかしてるわね。
私はこんなに気分がいいのにぃ」

「「「………」」」

……シーン……(再び)


……あれ。
何だ、この不思議な間は。


―――「コワッ……」

小さな声で呟いたのは……
シャンメイだった。


あんた、日本語、分かってるね…?

皆は相変わらず黙ったままだ。

シャンメイは、もう少し、日本人の心の勉強が必要のようだな。
時には奥ゆかしく、本心を隠す必要があるのだ。



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