鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》


………………。

何だ、これは……。


私は目を丸くしたまま再び固まった。


「……祐吾ちゃん。
何なの、これは」


「は……?何って。
日記……だけど」

は。


「あんた…ホントに本気の日記を書いてどうすんだよ………。
これはね、普段いえない事とか、直接言うと恥ずかしい事とかを書くノートなんだよ」


私の言葉に彼はぽかんとしている。

「そうなの…?
じゃあ、今日から書けないな。
普段いえない事なんてないしな」


は。
彼女なんだろ。


好きとか、可愛い、とか直接言ってんのか?


祐吾が?

………想像出来ねぇ……。





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