鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》
「「………」」
直哉と私は固まる。
……あの〜、もしもし。
すみませんが、あなたは祐吾デスカ…?
私の息子の祐吾クンなら、何人かの女子に先日
『祐吾くん、意味分かんない!』
とか言われていたはずですケド。
…燃えるような…恋心?
意味、分かってまちゅかぁ〜?
「祐吾、恋の意味を理解する事が先決だと私ゃ思うがね」
私がそう言うと、彼は私を小バカにしたように見た。
「何?千姫のロマンスも知らないで今まで恋愛小説なんて書いてたの。
ママこそ勉強不足だね」