鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》
「お前さ…、その、何と言うか…。大丈夫なのか?色々と」
「は。何がですか」
私は急に、彼の生活に対して心配になってきた。
教祖から母に変身だ。
「ちゃんと食べているのか?欲しいものは買えているのか」
「え、ええ…、まあ」
彼も私の食いつきにタジタジだ。
上京した息子を、故郷で心配する母親のような心境である。
「今、幸せなのか」
だんだん、質問が舞台チックになっていく。
女優か。
なりきりすぎだ。