鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》

ライチがカリカリと小気味良い音を立てて餌を頬張る様子をしばらくジッと見ていると、また階段から足音がする。

ドスドスドスッ。

ポテポテポテッ。


「……ママ、…おはよう」

「アー、アー」


三男、大地、五才。
四男、悟、二才。


「おはよう」

大地はボンヤリしながら、ソファーにゆっくりと腰掛けた。

悟はライチの尻尾にじゃれついて、キャッキャと喜んでいる。

「大地、この本、もう図書室に返していい?」

拓也が一冊の本を、ボンヤリ眠そうな大地の前に差し出す。




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