鳴瀬菜々子の奇妙な日常《まあ、いっか》
嫌だ。
例えうるさくても、テレビの前を子供が横切ろうとも、
俺は、無になって、この存在を消している。
その時…。
グニッ!!
「うわあ!!」
いっ、痛い!!
拓也が俺の足を踏みつけて走り去りながら笑う。
「きゃははは!!ごめん!!直ちゃん!!
きゃはははは!!」
「……っ……」
痛い……。
足が、グニッ、て。
グニッ!!って!!
……声が出ないまま、踏まれた箇所を押さえる。