信じてmyprinces



「ソレ、よこせよ」


顔をあげるとヤツはあぐらをかいてわたしの前でめんどくさそうな視線をなげかけていた。



「オレの友達の店なんだよ。返しといてやるよ」


後光が指して見えた。

「おねがい、します」


ブツを渡すと男はん、と言って机に置くと立ち上がってどっかへ行ってしまった。



「…ふうっ」

やっと一息つけた。

起きたら目の前にイケメン、万引き犯と言われるなんて夢でもナイシュチュエーションだよ……。



って……ここどこ。

今、何時?


「オレんち。今は2時半くらいかなー」

「…さっきから人の心読むのやめてください……に?にじ…?虹?2時っっっ??」


携帯をカバンから取り出してみると14時32分の表示。




わた、わ、わたし!学校は!!?

「日曜日。」

ああそうか…
って…

「わたしの心と会話しないでください。」

「クスクス…キミがわかりやすいんだよ」



…また笑われてしまった。


それにしても美人。

真っ白のワイシャツに黒のスーツを着崩して
真っ白な壁に寄りかかってタバコを吸うヤツは憎たらしいほどに様になってて色っぽい。




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