30女のレンアイ事情


パタンと携帯を閉じて溜め息。



とりあえず楽な格好に着替えよ。



タンスから適当に洋服を引きずり出し、今着ている服を脱ぐ。



着替え終わると、背中に流れている髪をクリップでまとめ上げた。













「奈月さん。」



「な、なに。」



ただいま朝ご飯中。



会話もなく黙々と朝ご飯のサラダを口に運んでいたら、日向が私をジッと見てきた。



なんかすっごい緊張するんですけど。
いたたまれなくなり、コーヒーに手を伸ばす。



「いくつなの?」



ブーッ



「汚い…。」



いきなりの突拍子のない質問に、口に含んだコーヒーを吹き出してしまった。



うん。汚いよね。



「ケホッ…ごめん。てか超美人な可憐な女性に向かって年聞くなんて失礼じゃないの!」



「え?ごめん。幻聴が。」



< 31 / 49 >

この作品をシェア

pagetop