30女のレンアイ事情
パタンと携帯を閉じて溜め息。
とりあえず楽な格好に着替えよ。
タンスから適当に洋服を引きずり出し、今着ている服を脱ぐ。
着替え終わると、背中に流れている髪をクリップでまとめ上げた。
「奈月さん。」
「な、なに。」
ただいま朝ご飯中。
会話もなく黙々と朝ご飯のサラダを口に運んでいたら、日向が私をジッと見てきた。
なんかすっごい緊張するんですけど。
いたたまれなくなり、コーヒーに手を伸ばす。
「いくつなの?」
ブーッ
「汚い…。」
いきなりの突拍子のない質問に、口に含んだコーヒーを吹き出してしまった。
うん。汚いよね。
「ケホッ…ごめん。てか超美人な可憐な女性に向かって年聞くなんて失礼じゃないの!」
「え?ごめん。幻聴が。」