30女のレンアイ事情



「アンタ最低。救いようのない馬鹿だよ。」



「褒め言葉ありがとう。」



いや、褒めてねーし。



「とにかくアンタは最低だよ。お願いだから私の半径5メートル以内に入ってこないで。」



「それ、もう他人の距離なんですけど。」



「ハッ…私とアンタは赤の他人でしょ?」



「冷たいなぁー。せっかく美人なのに…性格歪んでるね。」



笑顔で言うなっ!
それに…



「美人じゃありませんー!もう離れてよっ、ついでにキスしたこと土下座して謝れ!」



そうだ。
土下座して謝れ!



ふぁ、ファーストキスだったんだからね!



私がそう言うと、日向は肩をすくめて笑った。



何がおかしいんだ。



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