30女のレンアイ事情
クッソー!
地味に痛い!
あああ!
コイツなんか会社クビになってしまえばいい!
痛む脚をさすり、心の中で修二の悪態を吐く。
「いーや使ってたね。色目。何?チーフが好きなワケ?」
「あ、あんたには関係ないでしょ!」
「…ハッ……不釣り合いすぎて笑えてきたよ。あ。ごめん。」
コイツゥゥゥゥゥ!!!!
鼻で笑いやがった!
私とチーフが不釣り合いなことくらい分かってるわ!
しかも別に好きな訳ではないし!
これはただの憧れなだけ!
「まあ冗談はいいとして、今日飲み行こうぜ。」
自分のデスクに肘をついて私を見てくる修二。
ちくしょう。
様になってるなー。
「…いいけど、紗英も誘っていい?」
「全然いいよ。俺も可哀想な独り身の遠藤を誘うつもりだし。」
お前も独り身だろうが。
そう口に出せばきっと地味ないやがらせをされそうだから止めた。