かふぇもか
それから1週間が経ち、完全に水が引いた。


両親は避難していた集会所から仮設住宅に移ることになった。


家が床上浸水してしまい、もう住めない状態になってしまったからである。


依然として土砂崩れの危険性もある。


洪水が引けたので、わたしは実家に帰ることにした。


その間にわたしはある決断を下した。


それは、ここにはもう戻って来ないということだった。


突然の洪水で家を奪われ悲しい思いをし、新しい住まいに不安を感じている両親を放ってはおけなかった。


それに自分の夢に向かって新たに頑張りたいという気持ちもあった。


わたしの今の気持ちをマスターと唯に打ち明けると、戸惑いながらも「頑張れ!」と応援してくれた。
< 204 / 223 >

この作品をシェア

pagetop