かふぇもか
海水はもう首の位置まできている。


あとは頭をつけるだけだ。


これが勇気がいる。


当たり前だ。頭をつけたら死んじゃうんだから。


最後に両親の顔が浮かんだ。わたしを心配する顔。


太一の顔も。笑った顔。


許して、もうこうするしかないのー。


ショルダーバッグを習慣のように海にまで持ってきてしまった。


中はもう何もかもビシャビシャだと思う。


いいんだ。もう死ぬんだから。


ええ~い!


覚悟を決めて顔を海水に突っ込んだ。
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