青空メモリー
花火と勉強会
忘れていたが、夏休みが明けたらテストがある。
このテストはいつものテストより難しく、範囲も広いので最悪だ。
のんびり遊んでる場合じゃない。
しかしこのテストでいい点をとれば大学に行きやすくなる。
俺は将来なんて決めてないし、行きたい大学もない。
だからとりあえずどこへでも行けるように、勉強はしておきたい。
まずは苦手な英語からだな。
教科書とノートを開き、シャーペンを持つ。
さぁ、さっぱりわからない。
英語は真面目に授業を聞いているのだが。
先生の言ってることが分からない。
そもそも英語を勉強する意味が分からない。
俺日本人だし。
「十夜って実はアホなの?」
「問3間違ってるよ。問4と6も」
「小学生みたいなミスだな」
後ろから声がした。
奏汰と周と流だった。
予想はしてたよ。
うん。
なんかそんな予感はしてた。
なんでいるの、とか、どっから入ったの、とか、聞かない。
こいつ等に常識なんてものはないから。
それを俺は知ってるから。
せっかく今日は静かに勉強できると思ってたのに。
「なるほど、邪魔しにきたのか」
まだなんかグチグチ言っている奏汰と周はほっといて、勉強することにした。