青空メモリー
晩ご飯は俺の好きな麻婆豆腐だった。
俺は基本辛いものが好きなので嬉しかったが、朝陽は苦手なのか嫌がっていた。
俺としてはもう少し辛い方がいいのだが。
母さんは家族の中で味をかえる人ではないのでしょうがない。
なんて思いながら食べ終えた。
それから、自分の部屋に行き、とりあえず英語の教えてもらったところを勉強し、ベッドにダイブした。
眠くはない。
強いていうなら疲れている。
今日は曇りだったらしく、星が見えない。
一歩も外に出ていないな。
だから暗かったのか。
星が見えないんじゃ意味がない。
俺は目を瞑った。
――「お兄ちゃん、奏汰くん達と会って変わったよね」
「よく笑うようになった」――
夕食前、朝陽に言われた言葉を思い出す。
変わった?
笑うようになった?
自分では本当にわからない。