青空メモリー
2章
喧嘩と表裏
楽しかった夏休みが終わり、学校が始まった。
奏汰とはあの日からあのまま話していない。
メールもしていない。
喧嘩といっていいのかわからないけど、まぁ、喧嘩といっておこう。
学校に行くまでは今まで1人だから別に何も変わらない。
もし奏汰と話さなくても元の生活に戻るだけ。
そんなに深く考えることじゃないと、俺はそのことを気にしないようにした。
ガラ
教室のドアを開ける。
奏汰がうるさい。
というのは奏汰がみんなに俺の愚痴を言いふらしてるから。
「でね、十夜がー…」
気にしない気にしない。
俺は何も言わずに自分の席につく。
奏汰がこっちをチラチラみてるけど気にしない。
「おはよう十夜」
「おぅ」
周と流がやってきた。
朝から奏汰にさんざん俺の愚痴を聞かされたらしく、なんだか顔が疲れている。