青空メモリー
本性と時間
気づけばもう10月。
楽しかった夏休みもとっくに過ぎ、今はあの暑さが少しうらやましいくらい肌寒い。
そして今、テストがかえってきた。
ちなみにいつものメンバー6人でテストを見せ合うことになっている。
というかなってしまった、あの奏汰のせいで。
俺は特別馬鹿なわけではない。
標準だと思っている。
国語以外は。
「どうだったー?」
言い出しっぺ奏汰がやってきた。
「別に普通」
奏汰は落ち込んでいるどころか喜んでいる。
ということはすごくよかったんだろう。
俺の席に集まってテストを見せ合う。
窓の外は雲一つもない満天の青空だった。