太陽と雪
アジリティーは、順調に進んでいった。
いよいよ次が、奈留ちゃんの番。
奈留ちゃんによくなついているココアを使っただけあって、動きは凄く俊敏だ。
「奈留、顔色悪いけど大丈夫か……?」
葦田 雅志がそう言ったのもつかの間、ふいに奈留ちゃんがこめかみを押さえた。
次の瞬間。
奈留ちゃんの異変を察知したかのように、ココアがハードルをミスなく飛び越えて、彼女の元に。
3種目でミスが出ると、容赦なく失格になるアジリティー。
城竜二 美崎の犬、ジャックラッセルテリア。
ハードルとシーソーでミスをした挙げ句、トンネルを逆走してスタート地点に戻ってしまい、失格となった。
アジリティーが終わると、結果発表までの間、20分間の休憩となった。
どうなるかしらね……奈留ちゃん。
結果発表の時刻となった。
優勝は、椎菜ちゃん。
麗眞も喜んでるわね……きっと。
準優勝は……6番の三咲 奈留さんです!
司会の人にそう言われたものの、肝心の奈留ちゃんの姿はない。
奈留ちゃんに何があったの?
何かあったら……麗眞から連絡して来るはず。
すると、案の定、私の携帯電話がメールの着信を告げた。
『奈留ちゃんはすぐ来るよ。
城竜二 美崎に閉じ込められてたの。
俺が助けたから』
メールの内容は、それだけだった。
それから3分も経たないうちに、右サイドの髪がほんの少し、短くなった奈留ちゃんが現れた。
「ふふ。
なかなかやるじゃない」
客席に向かって、嬉しそうにトロフィーを掲げる彼女に、私は心から拍手を送った。
いよいよ次が、奈留ちゃんの番。
奈留ちゃんによくなついているココアを使っただけあって、動きは凄く俊敏だ。
「奈留、顔色悪いけど大丈夫か……?」
葦田 雅志がそう言ったのもつかの間、ふいに奈留ちゃんがこめかみを押さえた。
次の瞬間。
奈留ちゃんの異変を察知したかのように、ココアがハードルをミスなく飛び越えて、彼女の元に。
3種目でミスが出ると、容赦なく失格になるアジリティー。
城竜二 美崎の犬、ジャックラッセルテリア。
ハードルとシーソーでミスをした挙げ句、トンネルを逆走してスタート地点に戻ってしまい、失格となった。
アジリティーが終わると、結果発表までの間、20分間の休憩となった。
どうなるかしらね……奈留ちゃん。
結果発表の時刻となった。
優勝は、椎菜ちゃん。
麗眞も喜んでるわね……きっと。
準優勝は……6番の三咲 奈留さんです!
司会の人にそう言われたものの、肝心の奈留ちゃんの姿はない。
奈留ちゃんに何があったの?
何かあったら……麗眞から連絡して来るはず。
すると、案の定、私の携帯電話がメールの着信を告げた。
『奈留ちゃんはすぐ来るよ。
城竜二 美崎に閉じ込められてたの。
俺が助けたから』
メールの内容は、それだけだった。
それから3分も経たないうちに、右サイドの髪がほんの少し、短くなった奈留ちゃんが現れた。
「ふふ。
なかなかやるじゃない」
客席に向かって、嬉しそうにトロフィーを掲げる彼女に、私は心から拍手を送った。