太陽と雪
「さあ、参りましょうか。
彩お嬢様」
また襲ってきた生理痛に耐えていたため、矢吹の言葉にも反応出来なかった。
「彩お嬢様?」
「大丈夫よ?
矢吹。
気にしないで?」
それだけを言って、矢吹に悟られないよう、精一杯の笑顔を作った。
病院に着くと、金属探知機による検査をくぐり抜けてから、美崎のいる病室へ向かった。
すると、どこかで見覚えのある人が歩いてくるのが見えた。
あの人……確か……私が小学生の頃、美崎や麻未たちとよく遊んでくれた人。
梓さんだ……!
「梓さん?」
すれ違うときに、そう声を描けてみた。
「あら?
彩ちゃん?
……ずいぶん、大人になったわね。
社長令嬢、って感じ」
「そんなこと……ないです……」
「そんなことあるの。
自信持ちなさいな」
「あの子、ずいぶん過酷な環境に置かれていたみたいね。
だけど性格の本質は変わってないわよ?
じゃ、私は急ぐから。
ごきげんよう、彩ちゃん」
「あの……先ほどの方は?
彩お嬢様のご学友、でございますか?」
そういえば、矢吹は知らないわよね。
「私の家の近所に住んでいたお姉さん。
よく遊んでもらっていたの。
不動産経営をしているみたいで。
よく宝月家にも助言を貰ったわ」
「そうなのでございますね。
お嬢様。
こちらが美崎さまのお部屋でございます」
ドアを丁寧にノックしてから入る。
「美崎!?
大丈夫なの?」
彩お嬢様」
また襲ってきた生理痛に耐えていたため、矢吹の言葉にも反応出来なかった。
「彩お嬢様?」
「大丈夫よ?
矢吹。
気にしないで?」
それだけを言って、矢吹に悟られないよう、精一杯の笑顔を作った。
病院に着くと、金属探知機による検査をくぐり抜けてから、美崎のいる病室へ向かった。
すると、どこかで見覚えのある人が歩いてくるのが見えた。
あの人……確か……私が小学生の頃、美崎や麻未たちとよく遊んでくれた人。
梓さんだ……!
「梓さん?」
すれ違うときに、そう声を描けてみた。
「あら?
彩ちゃん?
……ずいぶん、大人になったわね。
社長令嬢、って感じ」
「そんなこと……ないです……」
「そんなことあるの。
自信持ちなさいな」
「あの子、ずいぶん過酷な環境に置かれていたみたいね。
だけど性格の本質は変わってないわよ?
じゃ、私は急ぐから。
ごきげんよう、彩ちゃん」
「あの……先ほどの方は?
彩お嬢様のご学友、でございますか?」
そういえば、矢吹は知らないわよね。
「私の家の近所に住んでいたお姉さん。
よく遊んでもらっていたの。
不動産経営をしているみたいで。
よく宝月家にも助言を貰ったわ」
「そうなのでございますね。
お嬢様。
こちらが美崎さまのお部屋でございます」
ドアを丁寧にノックしてから入る。
「美崎!?
大丈夫なの?」