好きだなんて、
幼かったあの頃。
「なあ春乃!俺らはずっと、一緒だからな。」
「うん、ずっと一緒!」
今はあの頃がついさっきあったように見える。
でも、私は高校生。
今日は入学式。
私、藍田春乃は今公園のベンチで寝転がっています。
なんでかって?
それは私の幼なじみを待っているから。
「春乃!待ったか?」
そう、この人が幼なじみの真田相馬。
私は起き上がり、鞄を持つ。
「うん、待ってた。でもいいよ。私がはやく来すぎたんだし。」
「いつもありがとな、春乃。」
今日一番くらいの爽やか笑顔を放つ相馬。
相馬の笑顔を見ると、私も自然と笑顔になる。
「あ、やべ!もうすぐでバス来ちまうな。春乃、行くぞ!」
「あ、待ってよ相馬!」
中学校の時とは、全然変わらない相馬だ。