あなたに二度の恋をした
「りょーかい。大丈夫?」
「…はい。」
ほんとは大丈夫じゃない。
走って息が上がるのと、ドキドキで胸がパンクしそう…。
教室に着いたとき、みんな移動を初めてようとしていた。
「…。はぁ、間に合った。ごめんね。俺が引き止めたから…。」
膝に手をつきながら、先輩が言った。
「いえ、私から話しかけたんで。」
「いや、結萌ちゃんのせいじゃないよ。でも間に合ってよかった。じゃあ、またね。」
そう言って、私の頭をポンポンと叩いた。
「…。はい。」