君がいてくれる
君がいてくれる
当たり前のような日常。
俺の前でニコニコと笑っている女。
一応俺の彼女、美衣。
どんなに冷たくしても俺に構ってくれる。
いい加減うざい。
うざすぎて、疲れる。
「お前ウザい」
そんな冷たい一言を言う俺に美衣は
「…」
黙って、泣くかと思えば
『ごめんね』と微笑む。
こいつは他の女よりも泣かないし、便利良い女としか考えてない。
「はあ…お前の作るごはん不味いから他のところにいくわー」
美衣は一瞬悲しい顔をさせるけど、俺を引きとめることはしなかった。
眉尻を下げながらも玄関の前で俺を見送る。
「いってらっしゃい」
笑顔で。
あいつはただ微笑むだけ。
何の関係もない。
俺はあいつを道具としてしか見ていない。
それをあつはたぶん分かっている。
なのにいつもへらへらニコニコと笑っててウザい。
イラつく。