好きな人ゎ生徒
目覚ましが鳴った。
1日の始まりの合図。
「ん~・・・」
私は急いでスーツに着替える。
昨日の高谷くんの香水の香りがまだカーテンに染み付いている気がした。
「いってきまぁ~す。」
誰もいない部屋にそう叫び、私は家を出た。
私は、電車に乗り、満員電車に揺られながら電車で過ごす。
「ぎゃはは!!マジうける~」
そう言って、電車に乗ってきたのは、高谷くんと里井くん。
「お~。河合ちゃん!!」
里井くんが私に気づいて手を振る。
私は、胸の前で小さく手を振る。
そして、2人と同じ駅で降りた。
「河合ちゃん、一緒に行こうよ~。」
そんな里井くんの言葉で私たち3人は学校へ向かった。
学校の前の並木道。
満開の桜の花で彩られている。
「河合ちゃん~。彼氏いんの~?」
里井くんは私にそう尋ねた。
「え!?いないよぅ・・・」
私はそう言った。
私は恋人と呼べる存在はいなかった。
ただ・・・
ずっと憧れていた人ならいた。
でも、結局想いは告げられなかった。