恋人という名のゲーム
「やばい。俺、こんな全力で否定されたの初めてかも」

涙が出そうなほどの大笑いに、私はおろおろするばかりだ。


「え、からかっただけ? 冗談なんですか?」

「いや、本気だけど」

「だって笑ってるじゃないですか。無理です」

「俺、自分で言うのもなんだけど、けっこういい物件だと思うよ?」

「無理です。いやです」


久我さんのペースにもっていかれたら終わりのような気がして、かたくなに拒否することに決めた。余計なことを言ったら、巻き込まれてしまう気がした。


「ちょっとは考えてよ」

「つきあうとか、ありえないです」

「彼氏いないって聞いたけど?」
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