恋人という名のゲーム
「誰かとつきあうとか、今はいいです」

「でも、心配されて、なんだかんだ人数合わせって理由つけられて合コン呼ばれて面倒だって思ってる」


たしかにそうだ。あゆはあくまで私のために出逢いの場をつくってくれているのだ。それは私にとっては迷惑でしかないのだけど、あゆの気持ちには感謝してる。


「俺とつきあえば、そういう面倒なくなるよ」

「だからっていやです。別に久我さんのこと好きじゃないし」

「はっきり言うなあ」

苦笑する久我さん。だけど、気を害した様子もなく、むしろ何か企んでいるような笑顔を私に向ける。


「それは俺を知らないからでしょ。だったらお互いをよく知るためにも試しにつきあってみるのはどう?」
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