恋人という名のゲーム
目を開けると、見慣れない景色が広がっていた。白と黒で統一された、モノトーンの部屋。こんなおしゃれな部屋を私は知らない。
私の記憶はタクシーで途切れている。ふかふかのベッドから体を起こしてみて凍りついた。私の隣には、久我さんが寝ていた。
「嘘…」
はっとして確認する。服、着てる。体、違和感ない。
「大丈夫、だよね…」
「何が?」
隣からのかすれた声に、肩がはねた。久我さんが体を起こす。はだけた布団から裸の上半身がのぞいて、思わず後ずさる。
久我さんはそれを見て楽しそうに口元をゆるめて、私に向かって手を伸ばしてきた。