3を3かい、2を2かい。

「や…あの、だ、大丈夫です。お構いなく…」

初対面からの緊張とお酒のせいで、舌が回らない。

「そう?なら良いけど…」

必死な私に、彼は笑ってから安心したように言う。

ただでさえお酒で赤くなった顔に熱が集まるのを感じてうつ向く。

私には少し気になることがあった。

彼の言葉は、イントネーションが違う。

標準語のようで、そうじゃないその話し方は妙に心地良かった。

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