十三日間
「付き合って初めてのデート記念にね、お互いにプレゼントしあった、ってワケ。お・そ・ろ・い・でっ」
わははははは、いいだろぉ!
僕は胸を張り、高らかな笑い声を上げた。

秀悟はともかく、登校中の他の生徒が、薄気味悪そうに僕を見て通り過ぎていく。

いけない、いけない。
怪しいヤツと噂にでもなったら、僕の彼女っがかわいそうだ。
あはははは。
彼女、だって!

更に一人で笑い出した僕を、秀悟は見捨てて一人で歩き出していた。

「ちょ、ちょっと待ってよ、おいてかないでよっ! 話も途中じゃないかぁ!」
慌てて僕は駆けだして、秀悟に追いついた。
ひどい友達もあったもんだ。
「だっておまえ、気味わりぃよ。…ま、気持ちも判らなくはないがな」
ニヤリ、と笑いかけた。
「ま、詳しくは昼飯の時に、大木も交えて聞かせてもらおうじゃないの?」
心底楽しそうに言う秀悟に、昼飯時が待ち遠しいようなそじゃないような…。

僕は複雑な気持ちになってきた。
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