十三日間
教室に入ると、何人かのクラスメイトに声をかけられる。
野球部員と、彼らの友達が大半だ。
「水瀬、昨日気を失ったんだって?」
「あれってどうなんの? どんな気分?」
興味津々、と言った様子で僕を取り巻いて、気を失った時の様子を聞いてくる。
興味本位とはいえ、何人かは本当に心配してくれているようだったし、僕はここでもちょっと感動してしまった。
う~ん、実は僕って、愛され人気者キャラ?
などと、あり得ない想像で僕がにやついていると、それを見透かした秀悟に頭を小突かれた。
「気を失う体験なんて、滅多にできねぇからな。ものめずらしいだけだから」
「…判ってるよっ」
気分だけ味わったっていいじゃん、と僕はぼやいた。
結局、一通り話を聞くと、みんなさっさと自分の席に戻って行っちゃうんだから、現金なもんだよね。
野球部員と、彼らの友達が大半だ。
「水瀬、昨日気を失ったんだって?」
「あれってどうなんの? どんな気分?」
興味津々、と言った様子で僕を取り巻いて、気を失った時の様子を聞いてくる。
興味本位とはいえ、何人かは本当に心配してくれているようだったし、僕はここでもちょっと感動してしまった。
う~ん、実は僕って、愛され人気者キャラ?
などと、あり得ない想像で僕がにやついていると、それを見透かした秀悟に頭を小突かれた。
「気を失う体験なんて、滅多にできねぇからな。ものめずらしいだけだから」
「…判ってるよっ」
気分だけ味わったっていいじゃん、と僕はぼやいた。
結局、一通り話を聞くと、みんなさっさと自分の席に戻って行っちゃうんだから、現金なもんだよね。