十三日間
「?」
俺は首をひねった。
普段なら、隣のじぃさんの部屋に、先に朝飯が配られる。
その次に、俺。
俺は、じぃさんところに配られる朝飯の音を聞いて、朝を悟るのだ。

だが、今朝はじぃさんところに朝飯が配られる音がしなかった。

……!

そこで、ようやく俺は気付く。

今日、か…!
今日なんだ………!

じぃさんが神経質になり、怒鳴るのも当然だ。

この後、たった何時間か後には、じぃさんはこの世から消えているんだ。

絞首台に、身体を吊るされて。
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