十三日間
出来ないランクの連中は、次第に肉体的特訓に移行していったらしい。
勿論、今までもそういった教育も受けていたが、その比率が変わっていく。
最低限の知的教育は受けているし、レベルアップの段階で、肉体的教育が増えていくかいかないかで、ランク別教育に差が出てきた。
俺が受けていた教育でも、肉体的教育は、かなりのハイレベルだと思う。

俺を含め、最初に来た時には、誰もがかなり軟弱だった。
満足に食べていないから、基礎体力がないのがそもそもの理由だ。
だが、ここで出される食事は満腹にほど遠いものではあったが、内容はバランスがとれていたのだろう。
次第に身体ができあがってきて、運動にも耐えられるようになってきた。
そうして、文武両道においての教育が為されていったのだ。

教育内容が変化していくと、人間関係が変化していく。

もともと俺は独りで生きてきた。
だから、ここに来てからも、特別に親しくなる人間も作らず、ただただ与えられる課題をこなしてきた。

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