十三日間
今までの生活では、ただ生き延びる為に、どうやって食い物を手に入れるか、どうやって安全な住処を手に入れるか、そんな事に日々追われてきた。
だがここでは、そういった最低限の事を考える時間はなくなり、与えら得る知識を詰め込む時間が替わりにに与えられる。
その他の時間には、自由に「考える」時間ができたのだ。

俺は、それが楽しかった。
初めて、余裕のある時間を手に入れ、考えにふけることができる。
最高の贅沢だと思った。

だから、その時間を、いろいろな思考にあてた。
大抵は、その日得た知識をどのように活かしていくか。
どう利用できるか。
そういった、いわば応用を試みている。
得た知識を身につけて、自分のものにするのは楽しかった。

だが、周りはそういった連中ばかりじゃない。


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