囚われジョーカー【完】
「も、何なんですか…」
「…。」
「相手なら、あの女性にしてくだ…」
「菫。」
言葉は三浦さんの戒めるような声に名前を呼ばれたことで、ピシャリと遮られてしまう。
押し黙る私に、三浦さんが言った一言で私の涙腺は崩壊した。
「愛してあげる。」
「だから、今は忘れてくれよ…。」
「…嘘つき…ッ!」
三浦さんは、私の言葉を飲み込むように荒々しくも優しく口付けた。
絡まる舌が熱い。ほんのりと煙草の香りがして、どうしようもなく胸が苦しくて仕様がない。
今日は柄にもなくスカートを履いていた。するり、太股を撫でる冷たさに私の身体は跳ねた。
視界が奪われている分、感度も敏感になっているようだ。厄介としか言いようがない。
滑り込んだ指が挿入され、私の理性を狂わせる。
「ん、あ…、っ、」
「菫…」
「やめ、……!」
「やめない。」
バッサリ、私の願いを断ち切った三浦さん。