囚われジョーカー【完】



翌朝、目を覚ませば携帯には清水くんからメールが一件と明日香さんからも一件来ていた。


清水くんは、昨日はありがとうという文面。明日香さんは、ごめんねと謝罪の言葉だった。



やはり、一緒にバーに行けば良かったかな。気を使わせてしまったんだろうな。

申し訳ない気持ちでいっぱいになったが、何となくメールを打てる気分じゃなかった。



次に会ったとき、また話そう。明日香さん、ごめんなさい。


パタリ、携帯を閉じ私はベッドから抜け出し支度を始めた。




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あの夜、三浦さんの双子の兄弟が現れてから6日目の夜を迎えた。


別に期待してるわけじゃないけど、三浦さんからの連絡はない。




…嘘だ。ちょっとどころか心全部で三浦さんの連絡を期待した。まあ、当たり前に砕かれたけど。




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