囚われジョーカー【完】
そう返事を返した瞬間、三浦さんと麻乃さんが見事に声を合わせて「はあ!?」と声を上げる。
びくり、肩を跳ね上げた私に室内の中なのに床を駆ける音がして。瞬間私の腕が引き上げられる。
誰だ、そんなん犯人は一人しかいなく。勢い良く立ち上がらされた身体は三浦さんに後ろから抱き締められる。
「お前、菫には近寄んなって言っただろうが。」
「嫌だねえ、お前の為だろうが。」
「ふざけんなクソ。」
「甘えんなボケ。」
全くなんの言い合いなのか分からなくなってしまう。三浦さん、と呼び掛ければ瞳を緩めたから少しホッとした。
そこで、カズヤさんが静寂に包まれた空間にはっきりと言の葉を刻む。
「じゃあ、早速さ。」
「お互いに幸せ掴むための作戦会議といきますか。」