囚われジョーカー【完】




なんだ、と少し眉根を寄せ首を傾げながら三浦さんへと振り返る。

私に放たれた言葉は、予想なんかできる部類のものではなかった。



「今日、菫の家泊まらせて。」

「…は?」


思わず口からか出た素の声(挑発的なもの)は、明らかに困惑を含まれたものだった。

無理もない、だって本当に驚いたんだから。



三浦さんは直ぐに理解出来ずに目を見開き固まっている私に催促するように、おいと乱暴な声をかけてくる。


それにブスッと唇を尖らせ睨んではみるが、逆に睨み返され呆気なく敗北。



「……明日、朝から大学なんで。」


負け惜しみとばかりにそれらしく断りをいれてはみたが、三浦さんに私が適うはずもなかった。





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