囚われジョーカー【完】
そう言い上半身を起こした私は、着衣を整えてまだ寝転んで私を見上げる三浦さんを冷ややかに見下ろした。
「……分かったよ。」
拗ねたような口調でそう理解の言葉を呟いた三浦さんに、私はホッと息を吐く。
と。
いきなり後頭部に回った力強いそれによって引き寄せられ、三浦さんの端正な顔が傾きながら私に重なる。
チュ、とリップ音だけで一度軽く重なった熱。
不意打ちの口付けに、私は体をわなわなと震わせ顔を真っ赤に染めていた。
「ざまーみろ。」
「ッ、」
「まだ、離さない。」
力の入らない手で押し返そうと三浦さんの胸板に手を着いたが、逆に後頭部に回っていない方の手で捕まえられてしまう。
簡単に両手首を一つに纏めて持たれ、逃げられないと直感した。
油断した唇の隙間から舌がねじ込まれて、アツイ小さな喘ぎが不本意に漏れ出す。