囚われジョーカー【完】
我に返った私はすかさず抵抗を始めるが、三浦さんが聞き入れてくれるわけがない。
まあ、そんなことは分かっていたけど…。
ズボンを脱がされてしまいもう諦めるしかないようだ。進んでいく情事の中で、この関係の終わりがいつか来るのだろうかと考えていると。
少し上気した頬で三浦さんが、不機嫌な声を出した。
「なに考えてんの?」
「……別に、何でもありません。」
「…ふーん?」
と。
不満げな顔をしたと思った次には、三浦さんは悪戯に口角を持ち上げ笑った。
その顔が腹立たしいから睨みつけたけど、それも次の三浦さんの言葉によってさら鋭いものになる。
「まだ余裕そうじゃん。」
「……、」
「ムカツク。」
眉間にしわを寄せた私に、彼はくすりと小さく笑う。