囚われジョーカー【完】
明日は、(無理矢理)私も休みで三浦さんも会社は休みらしい。
多分、外とかは出歩けないのは分かってるし。今までだって二人でどこかに行った事なんてあまりない。
明日も、このまま私の部屋で夜までだろう。
「…なあ、菫。」
「……はい?」
「明日、さあ……。お前の部屋でいい?」
「(ほら、ね。)」
予想通りのお誘いの言葉にがっかりしていたのは初めだけ。今はそれが当たり前だし、高望みなんてしない。
―――――理由?
そんなの、簡単だ。
だって私は、三浦さんの゙彼女゙じゃないもの。
ただお互いに存在や温もりを求めて、お互いにラインを越えない。深入りはしない。それに胸が痛くなるのだってもう慣れた。
゙三浦さん、私は貴方の何でしょう?゙
そんな簡単な問いかけが出来ずにいるのは、今の関係さえもなくなるのが怖いから。
継続させていくためなら、貴方の傍にいれるなら、私はポジションなんてどうだっていい。