囚われジョーカー【完】
━implicit━
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「じゃあな。」
「…さよなら。」
そんな他人行儀な挨拶を交わし、三浦さんは明るくなった外の世界へ姿を消した。
バタン、と。私と三浦さんの関係さえも遮断するように思い音でドアが閉まる。嘲笑われているみたいで気分が悪い。
三浦さんが帰った後の一人の空間は、嫌いだ。
昨日は、やはり何をするでもなく私の部屋で過ごした。時々鳴る三浦さんの携帯に意識を尖らせながらも、無表情で視線はTVへ。
昨日の内でコーヒーを何杯飲んだかも分からない。私の横へ腰掛け同じように無表情でTVを見る三浦さんだって缶ビールと酎ハイを何本取りに行ったかも分からない。
暇、なのに。どう見ても暇そうだったのに。