囚われジョーカー【完】
暫くして。
運ばれてきたモーニングセットのサンドイッチに私が手を伸ばそうとすれば。
「菫、一人で食べれる?」
「……は?」
叔父さんの言葉に耳を疑った。ちょ、え…この人今、20過ぎた姪に何て言った。
あまりにも理解しがたい言葉は私の聞き間違いだろうか、チラッと見た明日香さんと清水くんの顔にも同じく驚愕と困惑が浮かんでいた。
私は、一度息を吐き出し叔父さんを睨み上げる。
「頭大丈夫ですか。ロリコンで済む年齢じゃありませんから私。」
「ちょ、怖!ほんの遊び心、冗談だってば!」
「きもい。もうどっか逝って下さい。」
「今のいくの変換オカシイ…!」
本格的に顔が青ざめる叔父さん。ふいっと顔ごと視線を逸らすと今度こそサンドイッチを口に運んだ。