接吻ーkissー
「それで逃がそうと思うほど、俺は優しくない」

「――ッ!」

菊地さんの手が、肩をなでる。

何も身にまとってないむき出しの肩をさわられ、ビクッと躰が震えた。

「――だって…」

「だってで、ごまかそうとするな」

肩をなでるその手は、止まらない。

「――菊地さん、やっ…」

手の次は、唇が肩に触れた。

チュッ…

音を立てて肩に触れた唇に、ビクッと躰が震える。

「――シたい?」

イジワルそうにささやいてきたその声に、ビクッと反応する躰はとても正直だ。
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