接吻ーkissー
「おめでとうございます!」

私は拍手をした。

「今朝マスターからその話聞かされてさ、嬉しいのなんの!

璃音にも早く伝えたくて、璃音の学校が終わるまでずーっと待ってた!」

子供のようにはしゃいでいる竜之さんの嬉しさがすごく伝わってきた。

さっきまでの悲しい気持ちが消えて行くみたいだ。

「よかったっすね、菊地さん」

シンさんが言った。

「今のセリフ、璃音に言って欲しかったんだけどな」

竜之さんは不満そうに返して後、チラリと私に視線を向けた。

えっ、言うんですか?
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