接吻ーkissー
「――おい、璃音…」

名前を呼んだ彼をさえぎるように、すぐに唇を重ねた。

変な竜之さん。

何で慌てているんだろう?

初めてヤる訳じゃあるまいし。

シャツに手をかけたら、竜之さんの躰がビクッと震えた。

唇を離して見下ろすと、驚いた顔で私を見つめている竜之さんの顔があった。

「――私からのお祝い」

「はっ?」

「ホテルでの演奏が決まった竜之さんに、私からお祝いです」

「おい、待っ…」

竜之さんとまた唇を重ねた。
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