接吻ーkissー
「わたしは璃音のことを思ってる!

友達としてなんかじゃない!

それ以上に璃音を思ってる!」

感情に任せて怒鳴っている由良を、私は止めることができない。

ただそれを、黙って見ていることしかできない。

どうすればいいの?

由良を止めたいのに…。

自分の気持ちを言いたいのに…。

でも、どうすればいいのかわからない。

「璃音!」

「――ッ…!?」

由良に両肩をつかまれた。

女の子、なんだよね?

だけど肩をつかんでいるその力は強かった。
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